コラム

記入者:湯坐麻里子

うちの事務所の事務員さんは現在4名である。
(外向けに敬称をつけるのはおかしいのだが,コラムなので敬称付で失礼する)。
法的には,私達弁護士が使用者であり,彼女らは被用者である。
つまりは上司と部下の関係にある。
として,彼女らと我々に上下関係があるのかといえばどうであろうか。

先日,「私は昔は茶髪だった」という話になり,
数年前の写真を事務員さん達に見せたところ
「えー 別人じゃないですか。もっと化粧した方がいいんじゃないですか」
と言われた。
即ち,昔(といってもたかだか5年前である)は
もっと見栄えがよかったということらしい。

ついでにきよふみの受験生時代の写真を見せて
「ほれ,昔は格好良かったのである」と言ったところ
「こういってはなんですが,確かに『昔は格好良かったという麻里子先生の言うことも
分からないではない。今の姿とは違いますね』」という趣旨のコメントがきた。

ある意味言いたい放題である。
しかし,腹が立つわけではなく,
「えらい言われようや」と言い返して笑って終わりである。

このように,我々は上司であっても絶対に尊敬されていないことであろう。

でもまぁ,年がら年中,手帳やら車の鍵やら靴下やら
(靴下が嫌いの私は,相談中に脱いで,そのまま相談室に忘れてたり
ということがしょっちゅうがある)を行方不明にして
「ねぇ,また・・・がないんだけど,知らないかなぁ」と言って
とあきれられたりしているので,尊敬したくても尊敬しようがないだろうと思う。
仕事は仕事で頑張っているが,でも,日常生活的には手がかかる人間達である
(置き忘れる場所にも法則性があるらしく,「会議室は?」「ない」
→「棚の脇は?」「ない」→「鞄の中は?」「あった」等々と
チャート式でうまく発見してくれる)

以上,我々弁護士は2人とも年がら年中バタバタしていて捜し物も多い一方,
彼女らはそれをみつけたり,また弁護士がなくしそうになっているのを予防したり
かつ,なかなかハードな仕事を,タフにこなしてくれている。
よって,全然頭が上がらないのである。

弁護士と事務員さん達というのはある意味母と子の関係だなぁと思う。
つまりは,なんとなく威張っているようでいて実は頭が上がらないのである。