コラム

08年02月 : 弁護士と本

記入者:湯坐麻里子

 先日,仕事で東京の日弁連の会館に行った。
 日弁連の地下には,本屋さんがあって,山ほど,法律関係の本が並んでいる。

 当然のことだが,白河の本屋さんには法律の専門書は並んでいないので(本はいつもインターネットで買っている)普段なかなかお目にかかることができない本達である。
 かつ,法律書に限らず,本が好きなので,やや興奮気味に本棚にある本をあれやこれやと手にとって眺めていた。
 おまけに,レジの人のところに行って,「ここの本って,いくらか安く買えるんですかね」(関西弁だとこういう質問をしても相手はきっと呆れないだろうと思うので,ききやすいのである)ときいたら「5%引きです」というので,大喜びであれやこれやと買い漁ったら,大層な大荷物になってしまった。

 使うかどうかわからない本でも「とりあえず,買っておけ!」と好きなだけ買うことができるのは爽快である(もちろん,予算の問題はあるにはある)。
 この点,司法試験も含め,高校,大学受験時代は参考書をあれやこれや目移りして買い漁るのは典型的なダメパターンとして自粛していたが,今は,とにかく少しでも仕事の参考になるかもしれないと思えば,買い物することが正当化されるのでつい買ってしまう。
 として,沢山の本を読むのかといえば,必ずしも全部読むわけではない。仕事の場合は,一冊をじっくり読むというよりは,とにかく調べる為に横断的に読みまくるという感じになる。同じテーマの本でも少なくとも2,3冊の本に目を通して検証する。医療過誤事件をやるときなどは,症状や病気を理解する為に,欲しいキーワードがでてくる本や雑誌について,何冊でもできる限り目を通すという作業をする(京都にいた頃は医大の図書館を利用できたので1日中籠もって読んでいた)。そうやっていると段々アウトラインがつかめるようになる。
 
 と,専門外の本でも平気なのか?というと,基本的に本を読むのが好きなので,意味のよく分からない医学の本でも割と平気で何冊も読めるのである。

 だがしかし,私にも鬼門がある。とにかく数字は嫌いである。私は数学ではなく,算数の時代から既に数字は嫌いであった。だから,数字が出てくるとムムムとなる。

 ちなみに,弁護士の中には,割と「数学ができるならば弁護士になんかなってません」という純!文系の人が多い。一方で,医師かつ弁護士,というような理系の先生もたまにおられるが,そういう先生については,ただただすごいなぁと感心する。

 

08年02月 : 弁護士の敷居

記入者:湯坐麻里子

 弁護士の敷居は世間一般では高いらしい。

 依頼者の方に「もう少し、早く相談にきてもらった方がよかったのに」と言ってしまうことがよくある。
 これに対する回答は、だいたい「弁護士さんは敷居が高くて」である。
 さらに、この後に、「弁護士さんっていうのは、もっと偉そうなのかと思っていた」とか、「おじさんだと思っていた(というと、うちの夫もおっさんだが・・・)」、「近寄りがたいと思っていた」と続く。
 尚、ちょっと、話はそれるが、弁護士費用は高くて、司法書士さんの費用の方が安い、というイメージもあるようだが、それも違う。着手金の金額は各弁護士や司法書士が独自に決めているので、まさに千差万別である。司法書士さんについても「え、そんなにとってるの」とびっくりすることはよくある(もちろん、司法書士さんに限らず、他の弁護士についても同様である)。

 と、話を戻す。

 私も夫も、「弁護士」のイメージとは違うらしい。

 私と夫の共通したキャラクターは、まさに、いわゆる弁護士らしくないという点だろう。法律の専門家としてのプライドはもっているし、別にへなへなしているわけでもない。言うときは結構ガンガン言う方だろうと思うけれど、偉そうにするのと言うべきことを言うのとは違うと思っている。

 私の場合、性別としては女性なので、なおのこと一見ソフトに見えるらしい(でも、ほんとは男性である夫の方が愛想よしである)。「先生と呼ばず、「ゆざさん」でいいですか?」と依頼者からきかれたことも何度もある。もっとも、元々先生と呼んでほしいとも思っていない(ただ、福島にきてから、ゆざが2人いるので「マリコ先生」と呼ばれることが多く、何となく、「ゆざさん」より、「マリコ先生」と呼ばれる方が親しみやすい感じがして、気に入ってはいる)。

 として、先日、依頼者に「弁護士って、もっと偉そうだと思ってました。ゆざ先生って、話しやすいし、バイト先のおばちゃんと変わりませんよね」と言われた。
 
 む、「話しやすい」と言われるのは本望である。
 
 として、「おばちゃんと変わりませんよね」というのに、「む」であった。でも、考えたら、相手は20代。彼らの世代からすれば、おばちゃんと言われるのも当然なのかもしれない。
 「おばちゃんとは何だ!」と青筋たてて反論すべきことではない、と瞬時に判断して、「そりゃどーも」と返答した大人の私であった。


 

記入者:湯坐麻里子

 京都から福島にやってきて,一番の悩みは「寒い!」ではなく,「太る」である。
 運動量は,意外と都会の方が多い。というのは,歩くことが多いからだ。
 地下鉄に乗る為に,駅まで歩き,JRに乗り換える為に歩き,と,徒歩で移動するので,歩く回数が多い。京都はそれほど,乗り換えの為に歩く距離は長くないけれど,東京の地下鉄などは乗り換えの為に結構な距離を歩かなければならないときがある。
 その点,福島(というか,私の行動範囲である白河市や西郷村,その周辺)では,移動手段はもっぱら車である。軒下から軒下まで,みたいな感じで車で移動する。福島にきて,一気に体重と体脂肪が増加してしまった・・・

 本当にヤバイと,2ヶ月程前,雑誌で読んだ体操(3分以内でできるところがミソ)を始めた。また,1日10分でも毎日歩くようにすると基礎代謝が落ちないと雑誌で読んで以来,毎日歩いている。白河支部にいくときも敢えて小峰城のPKに駐車して走っていったり(帰りに,小峰城を散歩しているので「目的外使用」ではないと思うのですが,だめでしょうか・・・),自治体の法律相談の担当のときには,早めに行って近所を歩いたりしている。

 体操については,1日1度ではなく,回数が多い方がよいので,ふとした空き時間に,事務員に「今から体操するから,決して扉をあけないように」と言い残し,会議室のブラインドを閉めて1人体操している・・・
 体操の効果があるのかないのかは,週末に体重が増えては,また戻りを繰り返しているのでよく分からない(しかも,増加の幅に比べて,戻る幅が小さいので,漸増気味である)。最近,「もっと,抜本的に?解決したい」という思いが強くなってきて,よく宣伝されいている「1分間 骨盤体操」の本を買ってしまった。効果のほどは今後のお楽しみである。

 ところで,この体重問題は,法曹界でも,結構深刻な問題らしく,年末の法曹忘年会でも,体重を減らす為に○○をしている,という話が出ていた・・・

 

記入者:湯坐麻里子

 裁判で提出する主張書面(準備書面という)を作るのは弁護士の仕事の中では重要な仕事である。

 裁判そのものは日常的にやってることだし,準備書面を作ることも日常的にやっていることだけど,それでも,準備書面を書くには,毎度,かなりの集中力が必要で,脳みそ的にもかなり消耗する。

 平日の日中は,電話やら来客やらで,まとまった時間がとれないし,私は早寝早起き(10時半に寝て,4時半か5時頃に起きる)なので夜べったり時間をかけて書面を作ることができないので,休日出勤をして書面を作ることが多い。

 今日も休日の書面作成日(法曹界用語では書面作成のことを「起案」という)として出勤。午前中に2時間,午後は,お客さんが帰られた14時過ぎ位から,21時位まで,延々休憩なしで(昼食は当然?カップヌードルを食べながら起案!である)起案をしていた(尚,こうやって作った書面はあくまで叩き台で,さらに依頼者と打ち合わせをしながら文章を練る作業を何度か繰り返して完成させることになる)。

 21時頃,旦那から「お前,この雪の中,帰ってこれるのか」と電話が来て初めて外は大雪であることに気付いた(という位,起案する為には集中力を要するわけです)。

 でも,この前の雪のときもなんとか帰れたし,まぁなんとかなるでしょう,と「泊まって帰れ(我が事務所は東横インの殆ど目の前である)」という旦那の助言もきかず,車の上に積もりに積もった雪の雪かき作業の後,車を運転し始めた。

 休日の21時過ぎとなると,交通量が少なく,かつ,暗い上に雪が激しくて道が見えない。なるべく,安全な道を通ろうとしたが方向音痴であるために道に迷ってみたりとかなり恐ろしい思いをしながら家の近くまでなんとかたどりついたものの最後の難関が坂道であった・・・・

 旦那に助けを頼み坂道を運転して上ってもらうことになったが,見事に車が雪で進まなくなり道路上に斜めになって立ち往生してしまった・・・

 これは完全に私の横着から起きたトラブルである。「私 対 私を是が非でも引き留めなかった夫」との過失割合?は,10対ゼロである。
 夜でしかも大雪なのに,近所の方が助けに来て下さったり,旦那やその他家族からは,「まぁとにかく無事に帰って来れてよかった。これで雪の怖さを勉強したでしょう」と叱られることもなく,改めて,周囲の人たちの懐の深さを知った。

 こういうトラブルが発生したときこそ,人のありがたみがよく分かるものである。
 今回の大雪立ち往生事件ではえらい目に遭ったが(もっとも,一番大変だったのは旦那である),私も,人に親切にしよう。また,トラブルにあっている相談者の方や依頼者の方に法的アドバイスというだけでなく,気持ちの上でもできるだけ寄り添うようにしようと決意を新たにした一件であった。

 尚,最終的には,JAFに助けていただくこととなった。我が家の車を救助した後,「今日は一晩中呼ばれ続けるものと覚悟してます」と言い残して次の救助に去っていかれました。JAFの人ってすごい・・・