コラム

記入者:湯坐麻里子

 さて,「好かれる私」とは,また,大きく出たなという表題である。

 として,何に好かれるかといえば,「蚊」である。

 0型は蚊によく刺されるというが,本当にその通りで,私ほど蚊に刺される人はいないのではないかと本気で思っている。それは,「鈍いからだ」と言われるのかもしれず,それも一理あるのだろうけど,とにかく刺される。
 京都にいるとき,「床」(京都の夏の風物詩)で飲み会をしたことがあるが,そのときも数カ所刺され,風流も何もなかった(隣にいたおっさんは全然刺されず,「そりゃあ,おっさんの血より,私の血の方が美味しいのでしょう」とお高くとまっておいたが,内心はまずくていいから痒いのは嫌だと思っていた)。 

 先日も,帰宅しようと事務所から出る直前,猛烈に足が痒くなり,「まぁ,でも事務所に蚊がいたら朝から刺されてるよね」と思ってそのまま事務所を出たら,帰り道痒いこと痒いこと,家に着くまで延々かいていた・・・
 尚,こういうとき,私には「忍耐」という文字はなく,痒いと延々掻いているし,その他ニキビができたりしても絶対触らずにいられず潰す性分である。よって,蚊に刺された箇所は須くカサブタができている。

 一体,何カ所刺されているのか,数えてみると,右足だけで24カ所のカサブタがあった。大人の女性の足とは到底思えない姿である。

 さらに,私の特徴として,なぜか,よく「まぶた」を刺される。以前,大学の先輩(男)と行く予定だった日にまぶたに刺されてとんでもない顔になり「まぶたを蚊に刺されたからキャンセルします」と言ったら,「俺と行きたくないなら初めからそう言えばいいのに」となかなか信じて貰えなかったが,本当によく刺されるのである・・・
 
 さて,仕事中も真面目そうな顔をして説明したりしているが,その途中も実は足で足を掻いていたりすることもある。まぁ,最近は,ウナクール(私にはこれが合っている)を持ち歩いているので,常に掻いているわけではないが,話している内容と,掻いている行為に落差があって,いつもながらの三枚目だなぁと思う。     

 

記入者:湯坐麻里子

 私は,はっきり言って女性らしいタイプでは全然ないと思う。別に見た目がおっさんだというわけではない(と思う)が,「おばはん」というよりは,「おっさん臭く」になっていくタイプだろう。性格もサバサバしていると言われることが多いし,「男兄妹がいるでしょう」とよく言われる。

 しかし,生物としては,女性なので,「女性弁護士」として扱われ,「女性の弁護士だから気持ちが分かってもらえるかと思って」と,相談に来られる方が相当数おられる(最近特に増えてきた)。

 私の本心を言うと,実は,「まぁ,男ではないから,男よりは,女性の気持ちを理解しやすいとは思うけど,私って,女らしく生きてるタイプじゃないし,期待される程共感することができるているかはどうかは疑問だなぁ」と思っていた。

 でも,最近,色々な事件を担当していて,また,過去を振り返ってみて,特に,家事事件(離婚事件等)やセクハラ事件等を考えると,確かに,女だからこそ,もしくは,自分も同じような経験をしているからこそ,こういうことを思いつくし,書けるんだろうなぁと今更ながら納得するようになった。

 弁護士というのは,別に依頼者の言う通りの話だけを主張したり書面にしたりしているわけではない(いや,たまに,そういう弁護士もおられるけど)。依頼者のこだわっているポイントが必ずしも法的に重要とは限らない。むしろ,重要でないことが多いとさえいえる。
 だから,少しでも,依頼者の方の主張が通るようにする為に,裁判や調停ではここがポイントになってくるだろうという見通しを立てて,「この点については,事実関係はどうですか」「この点は弱点になってきますけれどどういう説明をしますか」等々,依頼者から引き出すべきポイントを常に考えながら聴き取りをしている。
 
 として,同じような経験をしているからこそ,ここがキーになってくるだろうというアタリをつけて聴き取りができるような気がする。

 さらに,聴き取りをした内容をどのように構成して,書面化するか,また,口頭で主張するかも弁護士の仕事であるが,非常にありがたいことに「よく私の気持ちをきちんとまとめて表現してくださいました。ありがとうございました」と言われたことが何度もある(というより,だいたい言われる)。

 と,改めて考えると,今まで,「女性弁護士」として扱われることに正直違和感があったが(なぜなら,冒頭に書いたように自分自身では自分のことをおっさんだと思っているから),まぁそれはそれで正しい評価のような気がしてきた。

 としても,やはり,おっさんであることには間違いなく,これからもしっとりした雰囲気もなく,私自身はダハハと笑いながら生きていくことだろうと思う。