コラム

記入者:湯坐麻里子

 夏である。
 夏と言えば怪談である。
 私は実は結構怖がりである。ホラー映画などは全然ダメである。「リング」を観たのが最後だから本当に殆ど観ない。怖い映像を見ると、その後、怖くて夜の行動が制限されたりするので損だと思っている。

 「得体の知れない恐怖」という意味でいくと「呪われてるんじゃないか」と思うときがたまにある。
 
 でも、私はいつも「他人を恨んだり、呪ったりするというその曲がった根性が気に入らん。そんなのに負けてたまるか」と本気で思っている。

 という話を他人にすると、だいたいの人に「あんたみたいなそういう根性の人間に呪いをかける人はいない」と言われる。
 
 しかし、この弁護士稼業、相手方から「恨みます」だの「呪ってやる」だの、面と向かって言われることが本当に結構ある。弁護士を恨んだって仕方がないと思うのだが、上記のようなことを言ってくる人がいるにはいる。
 
 私は、何も相手方が憎くて訴状を書いたり、内容証明を送ったりしている訳ではない。あくまでクライアントの道具のような立場で、仕事として行っていることである。
 しかも、弁護士のやることはあくまで法律上の手段方法である。当然、相手も法律上の攻撃防御が可能であり私が一方的に攻撃しているわけではない。呪うよりも、弁護士のところに法律相談に行かれた方が絶対に良い。

 その点は是非ご理解いただきたいところだが、なかなかそうはいかないときもある。一方で、相手方の立場の方から「今度何かあったら私も先生に頼みたい」と言われたりするときもあり、そういう評価をいただけたことは有り難いことだと思ったりしている。