コラム

09年08月 : 大火傷

記入者:湯坐麻里子

私は滋賀県出身である。
滋賀県といえば琵琶湖である。
先日,帰省した際に琵琶湖で泳いだ。
曇ったり,日が差したりの一日であった。
帰宅後,太ももと肩の辺りだけがやたら赤く熱い。
顔も腕も脹脛も同様に日にあたっていたのに何故に一部限定?
と,この疑問ばかりが気になって日焼けのケアも何もせずにその日は終わった

でも,次第に太ももと肩の辺りがヒリヒリ痛くなってきて,赤みが増してきた。
なんとなく腫れているような気もする。

一方,「そういえば,まず服を着たまま日焼け止めを塗って,肩の辺りやらは泳ぐ前に塗ろうと思ったのであった」と思い出して疑問は一気に解消した。

さて,疑問が解消したからといって,当然のことながら痛みは消失しない。
というより,「ということは,日焼け止めナシで1日泳いだということである。
それは日焼けして当然である」という冷酷な事実を突きつけられただけである。

とはいえ,「そうはいっても単なる日焼け。日焼けも火傷だとはいえ日焼けは日焼け。
旦那もしょっちゅう日焼け止めを忘れてゴルフして赤くなっている。
よって、きっと,そのうちなんとかなる筈だ」(三段論法・・・の一種?)と思っていた。

 しかし,日焼けはやはり火傷。そんなに甘いものではなかった。
寝ても覚めてもジンジンジンジンジンジンと痛い。
そして,見るからに赤い。
事情を知らない親類から「何、どうしたんそれ」とお尋ねをうける位の状態になってきた。

 病院に行くべきか否か迷い母親に相談したが,
「その年で日焼けして、そんなんになってアホや思われるで」と冷たく言い放たれた
だいたい当時はちょうどお盆の時期。病院がやっているかどうか分からない。
しかも,皮膚科はあまり多くないのできっと混んでいる。

 待ったあげくにアホだと冷笑されるのではいたたまれない。そこで、病院に行くのはやめにすることにしたが(まぁ,冷笑には慣れている。要は面倒くさかったのである)、痛みがおさまらないので,段々恐ろしくなってきて通りがかりの薬局に飛び込んだ。

 薬局のおじさんに、「すみません。琵琶湖で泳いでこんな状態になって痛くて仕方が無いんですけど」
と,短パンの裾をめくって惨状を訴える私に
「大丈夫いい薬あるでー」と神のようなお言葉。
そして,おもむろに薬を出して「今塗ったろか?」とのこと。
私は「わー 塗って塗って」と躊躇することなく頼んだ
それでもおじさんは「いいんか?」と念押しした上で塗ってくれた。

 考えたら,30半ばとはいえ,一応私も女である。
 いい年をして,私以外に何人も客がいる薬局で
(調剤薬局だったのでそれなりにお客さんがいた)
太ももを露出して,おじさんに薬を塗ってもらっているというのは奇妙な光景である。
 しかし,その時の私は痛みと恐怖から逃れたい一心だったのでそんなことには全く思い至らなかった。

 しかし,今にして思えば,そうやって思い至らないあたりが確実に「おばさん」になりつつある証拠なのであろう
(なりつつではなく,既におばさんである確実な証拠のような気もするが・・・)

 以上,この夏,日焼け止めがいかに偉大かを学んだ。
 
 として、髪をといでいたら頭皮も痛い。当初は「体を日焼けしたから頭のツボが反応してるのかな」と思っていた。しかし、ある日、ふと、頭皮も赤くなっていることに気づいた。なんと、頭皮まで日焼けしていたのである。そこで、母親に「頭なんか日焼けするんやな。日焼け止め塗れへんのにどうしたらいいんやろ」と言ったら、「だから水泳帽をかぶらなあかんねん」との回答だった。

 しかし、水泳帽って、日焼け防止の為に被るものなのだろうか?多分違うと思うのだが・・・